【Vol7】生茶クッキー支援④職場編
最近、クソ暑いです。クソ、なんていってすみません。クソ、暑いです。夜0時を過ぎても平気で室温30度を超えてきます。夕立が降ったりして28度台になると、本当に寝やすい。
寝苦しかったので写真を撮りました。
もうこれって、なんなんだろうって思います。まさにディープベトナム。せめて夜遅くまでクーラーが効いているカフェがあればいいけれども、バイクでかなり遠くまで探してみても、すべてのカフェはオープンカフェ。
まあこれも、夜遅くまで出歩けるほど安全だとか、恵まれている面もあるんですけどね。
だから今、職場のカギを何とか貸してもらえないか、考えています。5時で追い出されてしまうから、村や家に戻っても強烈な西日が差しこみ、アフターファイブを楽しむどころじゃない。水シャワーを浴びて、ウトウトするので精いっぱい。何もする気が起こらない。ご飯を食べるのすらめんどくさいから、お茶漬けばっか食べてる。栄養はポカリスエットで摂っている。どんどん少なくなっていくお茶漬けとポカリ粉末に恐怖を覚えています。なくなったらどうしよう。。
前置きが長くなりましたが、クッキーの話。
先日、ニュースが飛び込んできました。
生茶クッキーが売れているので、生産者が新しいオーブンを買うことにした。資金は、管理事務所が出す。
いまあるオーブンは、前任者のハルカさんが交渉し、JICAがお金を出して購入したものです。それが需要に追い付いておらず、作るのが大変だから、新しいオーブンを買いたいとのこと。
それを聞いた時、ポジティブな出来事だと思いました。
自分たちで貯金して買うのが自然ではありますが、まあ地元の行政が買ってくれるならいいじゃないかと。
クッキーが予想以上に売れていて、新しい設備投資をしたい。だからそれを地元の行政が補助する。JICAからの独り立ちに成功した支援の一例ではないかと、思ったのです。
しかし、どうも様子がおかしい。様子、というのは、私の配属先である、管理事務所の様子です。
クッキーについての会議をあったのですが、どうも誰が今後、クッキーの担当になるかでもめている様子。
小売店にいくらで卸すとか、本来生産者マターのことに対してもいろいろ意見を言い合っている。
おかしい。
オーブンを買ってあげる。そのことが、管理の口実を生み出そうとしている。
そう感じています。
JICAというのは、金を出しても口を出さない、素晴らしい組織です。金を出したら口を出す、下手したら賄賂を要求する、ベトナムの組織とは違います。そこの違いを、どうも生産者はわかっていないのかもしれない。そこを分かった上で利用してやる、というくらいの考えだったら脱帽なのですが。
何より心配なのが、Rさんという女性。何も仕事をしないのならばいいが、変に自分の能力を誇示しようと的外れなことをしてくることがある。彼女が関わりかねないことが、怖い。
原料に口を出してきたらどうしよう?味は日本人パティシエが監修してくれており、日本人の口に合うから売れている。それを下手に変えたりしたら、パティシエさんは怒るだろうし、まず売れなくなってしまう。
小売店との交渉に口を出してきたらどうしよう?これは私が日本人の商慣習を見極めて、機を見て交渉し、いまの態勢になっているのです。もうすべてを生産者に引き継いだとはいえ、小売店からの意見は、私にダイレクトに伝えられ、生産者に注意することができる態勢は整っています。そこに、私がコントロールできない管理事務所やRさんという不確定要素が出てきたら・・。
ただ、意図を読んだ上できちんと自分の意見を言い、その後の関係もわだかまりがないようにする、という高度な会話を、私のベトナム語ではできません。昨日の会議では、特に何も意見を言えませんでした。
本来、クッキーに対して興味を持っていなかった管理事務所が主体的に支援し、ドンラム村を盛り上げようとする姿勢は喜んでいいことです。僕ももっと若かったら、外に見えている事実だけを見て、成功だと喜んでいたかもしれません。
しかし私は、もはや中堅サラリーマン世代。経験が教える、なんともいえない違和感があるのです。
自分にできることを整理してみます。
自分の懸念を生産者にきちんと伝えること。
小売店にうまく状況を説明し、何かあったら私に伝えてもらうよう、ひとこと伝えておくこと。
小売店に、管理事務所の中でも信頼できるAさんをあらかじめ紹介しておくこと。
独り立ちして成功している村にあるお菓子工場の社長さんから、アドバイスしてもらうこと。社長さんの意見は、基本的に私と同じでした。
売れたと思ったらまた新しい懸念が生まれる。お金は素晴らしいものですが、同時に怖いものなのかもしれません。
取り越し苦労だったらいいのですが。
今夜もまた、寝苦しい夜が来るでしょう。気合いを入れます。
負けるかテメー!来いよ!カモン!
でも、夕立もっとカモン!