【vol19】支援についての考え

今日は朝から村をブラブラしていた。ちょっと家を訪問したり、子どもたちと遊んだり・・。

そんなとき、日本人の団体と会った。

20人ほどで、ツアーで来たらしい。

ちょっと話しかけ、日本がドンラム村を支援していると聞くと、とてもびっくりしていた。

残念ながら、ベトナム人ガイドもほとんどそれに触れない。

現状、村をフラッと訪れただけでは、日本が支援している面影は、ほとんどない。あまり派手に自国をPRするのは品がないが、せめて日本人が村を訪れたとき、日本が支援していることを一目でわかるような工夫が、村に必要だと思う。

よい機会だったので自己紹介をして、活動紹介をさせてもらった。

そこでみなさんが繰り返していたことは・・

「暑い!」

ということ。日本は梅雨が始まったこともあり、涼しいらしい。

僕としては、35度くらいの今日は、ごく普通の印象。

6月上旬の、歩いているだけで湯船に浸かっているような感覚(最高気温42度だから当然だ)から比べれば、

屋外で普通に会話できるだけまともな環境なのだが・・。

慣れってすごいなーと思う。

最近は精神的にも安定していて、割とニュートラルな感覚で村のことを話せる。

今日、僕が話させてもらったのは、このようなこと。

「ぜひ皆さんに知ってほしいのは、日本の税金を使ってこの村を支援していること。ベトナムの田舎の農村の支援に、日本の税金を使うことには、賛否両論あると思う。日本にも困っている人はたくさんいるし、今の、そしてこれからの日本が他国を助けられるほど豊かだとも思えない。私自身も、支援のあり方に言いたいことはたくさんあるし、複雑な思いにかられながら仕事している。でも、大事なことは、税金が使われていることを知ること。その上で、どういった支援がより好ましいのか、自分の意見を持つこと。JICAの広報はステレオタイプのいい話しか、しない。一方、税金の無駄遣いだと一刀両断することも、違うと思う。その間を埋めるための努力を、JICAもしなきゃいけないし、国民も求めていかなきゃいけないと思う」

とした上で、こうまとめた。

「事実として言えることは、村やベトナム親日感情は極めて高いということ。たくさんの子どもが将来は日本に行きたいと言っている。費用対効果は別として、それは支援のポジティブな部分だと思う」

皆さんはどう思いますか?

本来の活動とはちょっと違うけど、人に話すことで自分の考えもクリアになっていく、いい機会でした。

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写真は撮らなかったので、以前案内したときの様子を、イメージで添付します。