【vol78】何かができない理由を「年齢」にしないほうがいい

ベトナム首都ハノイ近郊、ドンラムで村人してます。青年海外協力隊員のminamiです。

現在、掃除機と洗濯機(脱水機)を探しています。読者の方でハノイ周辺で譲って下さる、売ってくださるという方、letteraamoroso@hotmail.comまで、連絡いただけると助かります。

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さて、ここドンラム村はハノイからも近く(40-50キロほど)、日本人と接する機会が多い。長期滞在している年配者と話をすると、ベトナム語の話題になることがある。

「若いっていいわね。もう私なんて年だから、語学は覚えられないのよねえ・・」

女口調になってしまったが、男性でも同じこと。記憶力が低下していることを痛感しているのかもしれないが、そう口外することによるメリットって、何もないんじゃないかと思う。カッコいい発言ではないし、その言葉を聞いた瞬間、ちょっとゲンナリする。努力しているのにうまくいかないのなら、私のような人間に勉強方法を聞いて参考にすればいいし、努力する気がないならば、年のせいにすべきじゃない。もちろん人間万能ではないし、時間も限られているのだから、無理にベトナム語を勉強する必要はない。ただ、勉強しない言い訳を、年齢のせいにするのはカッコ悪いということだ。

イチローを見てほしい。「野球選手なんだから、守るのも走るのも当たり前でしょう」と涼しい顔をして試合に出ている。加齢は避けられないけど、それに立ち向かって思考錯誤することが、大人の人生の面白みだと思う。

私だって、当たり前だが、10代のころと比べたら記憶力は衰えている。ベトナム語を勉強していると、自分の記憶力の衰えに愕然とする一方、意外と中高生のころに覚えた英単語はしっかりと定着していて、びっくりすることがある。でも、それは事実として受け止めなければならないこと。与えられたカードで、何とかやっていくしかない。

恐らく、そのようなことを言う人たちというのは、記憶力の問題というよりも、できない自分をさらけ出して笑われたり、比べられたりすることが怖いのではないだろうか。勉強をはじめる当初は、誰だって赤子同然である。そこで赤ん坊のような言葉を、イチから覚えなければならない。その過程で、バカにされることもあるだろう。発音がヘンだと笑われることもあるだろう。それは、特に長く生きてきた人間にとっては、けっこうな屈辱だと思う。でも、それをやり過ごし、乗り越えないと、何事もできるようにはならないのだ。私もそうだった。例えばベトナム人の学生と接す機会があり、ベトナム語で一生懸命会話してもうまくいかず、陰でクスクス笑われたことなんて、1度や2度ではない。そのたびに、すごく悔しかった。その繰り返しで1年がんばった結果が、今につながっている。決して若さの勢いでベトナム語ができるようになったわけではないのだ。

語学が面白いのは、誰もが先生になれ、生徒になれることだ。1年前、私が村に住み始めたとき、なんども一緒にカフェに行ってベトナム語を教えてくれたのは、村に住む高校生のThaoだった。彼女の専攻は英語だ。日本のポップカルチャーが好きなので、頼んでもいないのに突然メイド服で登場することもある。こちらが絶句していると「オカエリナサイマセ、ミナミサマ」とあいさつされる。この姿で2人でカフェにいると、到底ベトナム語の勉強に来ているようには見えないため、決して人には見せられない。

cam on em Thao chan de day tieng Viet cho anh nhe!

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Thaoちゃん。英語がすごく堪能です。

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↓だからこそ、ベトナム語に限らず、新しいことにチャレンジしている年配の方はとてもかっこいいし、尊敬します。若者はそういう姿勢、しっかり見ていますよ。たくさんの方に読んでいただけると励みになるので、ぜひクリックをお願いします。

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