【Vol104】夢を与えるって、どういうことだろう?
バイクが故障してしまったので、村にある唯一のバイク修理工場(基本的になんでも村唯一)で修理をしてもらった。1時間ほどかかるというので村を散歩していたところ、日本語を教えている少女に会ったので、少し話をした。
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少女「日本に留学して日本語を勉強したいって、お母さんに言ったんだ。でも、お金がないからダメだって」
minami「そうなんだ。でも、ちゃんと勉強していい成績を取れば、大学や日本政府が留学のためのお金を出してくれるかもしれないよ」
少女「ほんとう!?」
minami「うん、アインちゃんも、それを目指して一生懸命勉強しているよ。だから、がんばってね」
少女「うん、わかった」
minami「でも、日本に行って、日本語を勉強して、将来は何になりたいの?」
少女「カモさんみたいに、建築士になって、いろいろなところに行ってみたいんだ」
注)カモさんは昨年まで赴任していた建築隊員。日本語教室を開催していた。
アジアの果ての農村に住む少女に、日本に行って建築士になる、という夢を与えたのが、青年海外協力隊員だった。この事実が、私にいろいろなことを考えさせる。
私は、子どものころから、あまり夢がない子どもだった。かわいくないと思われるかもしれないが、きっと父親と同じく会社員になるんだろうな、と漠然と思っていた。それはそれで悪くはなかったが、ときどき、夢を持っていてそれに向かって突き進んだ人生だったらどうなっていたかな、と思うこともある。
「受けるよりも、与えるほうが幸いである」
聖書に、こんな一節がある。お金、モノ、おいしい食事・・私も人間だから、たくさん受けたいと思う気持ちは否定できない。でも、受けたならば、それに負けないくらい与えることの多い人生でありたい。
カモさんは、ひとりの少女に夢を与えた。日本語をきっかけにして、彼の生きざまが、彼女に夢を与えた。
私はどうだろう?
バイクが直ったようだ。そんなことを考えながら、家路につく。
建築士になりたいと語る、クイアインちゃん。かわいい子です。
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