【Vol106】協力隊志望者が村に来た!
青年海外協力隊への受験を考えているという友人が村に来たので、いろいろ話をした。もともと私のブログの読者だった彼だが、わざわざ飛行機に乗って外国に来るのだから、立派なものである。
訪問当日。雨模様だったが、活動風景を見てもらい、いろいろ話をした。彼から言われてハッとしたことを、思いつく範囲でいくつか挙げてみる。
・minamiは配属先やJICAの言うことにただ従うのではなく、自分で強い意志を持って仕事をしているように思う。いつからそのような強い意志を持てたのか?
→子どものころから、上から押し付けられることに対して、反発心を持っていた。でも自分に実力がないこともわかっていたから、自分の意思で行動することができなかった。大人になって、実力をつけると、配属先やJICAの実力も自分でわかってくる。聞くに値することと、値しないことが直感的に判断できるようになる。赴任当初は生活の厳しさもあり、混乱することもあったが、いまは自分以上にドンラム村のことを知っている日本人はいないので、自分の仕事は自分で判断することを主としている。
・村にとても自然に馴染んでいるように見えたが、最初からか?
→もともと協力隊員が何人も村で活動していたので、自然に馴染むことができた。その点、先輩たちに感謝している。もっとも、私の職種であるコミュニティ開発の場合、村人と話すことが活動の根本になるから、村での何気ない会話が基本となる。日本語教室もその役に立っている。子どもたちやその親御さんにとって、私は味方であることを強く印象付けられるから。もちろんそれを計算してやっているわけではないが、一見活動に関係ないことでも、どこで何が役に立つかわからない。いい仕事は、6割の実力と、4割の運命でできている。後者をセレンディピティ(幸運な偶然)と呼ぶ。それを見つけるために、種を蒔いている。
・配属先から仕事を与えられない状況で、仕事のヒントはどこから得るのか?
→村人、観光客、ハノイ住民など、人との会話からヒントを得る。例えば、地酒の販路開拓を例に挙げる。私は地酒をハノイに卸すことを計画したが、現状、うまくいっていない。しかし、生産者の会話の中から、生産者がハノイのレストランに卸す交渉をしていることが明らかになった。そこで私は、ぜひそのレストランを紹介してもらいたいと相談した。なぜか。そのレストランが、ドンラム村にとって、他にも役に立つ可能性があるから。具体的には、他の特産品も置いてもらえる可能性がある。あるいは、地酒をハノイでも飲みたいという声を聞いた時、そのレストランを紹介できる。回り回って、生産者の利益になり、村のためになる。
ハノイの需要を察知し、その需要をドンラム村が解決できないか、日々頭を巡らせている。「これは私の仕事には関係がない」という縦割りの発想は、邪魔なだけである。だから、基本的に縦割りの発想を持つJICA職員に相談しても、あまり意味がない。
・自由に活動していて、配属先との関係は良好か?
→当初は配属先とぶつかっていたが、今はただニコニコして雑談するだけ。報告だけはするように心がけているが。配属先職員にとっては、日常の生活に、突然異分子が紛れ込んできたようなもの。職員には職員の生活があり、人生がある。それに対して、具体的に求められてもいないのに、宣教師気どりで孤軍奮闘するのは、迷惑だとも表現できる。協力隊員にとっては辛いことだが、それが現実。要請と違うことに対して不満はあるが、それはむしろJICA側の問題であり、職員には関係のないこと。
配属先は手段であり、村の開発は目的である。前者との調整にエネルギーを遣いすぎて消耗するより、後者のために何ができるのか考えて工夫すること、それが隊員の使命だと思う。
春募集を考えているという彼。ぜひ頑張ってほしい。来てくれて、本当にありがとう!
日本語教室にも来てもらいました。
みんなで記念撮影。きょうもたくさん来てくれました。
元ホームステイ先にお邪魔して、記念撮影。
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他の協力隊員のことも紹介したのですが、その会話の中で、みんな任地のことを好きになっていることにハッとさせられました。楽しいことばかりの隊員生活ではないけど、それが一番大切なことではないかと思います。たくさんの方に読んでいただけると励みになるので、ぜひクリックをお願いします。ご意見ご感想や、ドンラム村に行きたい!minamiに会いたい!という人がいたら、お気軽にletteraamoroso@hotmail.comまで。メール待ってます。
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