【Vol114】30代って、こういう時期なのかも!?

1年ほど前、私は配属先との関係に悩んでいた。いまも関係が改善されているとは言い難いが、無理して関係を改善しようとしなくなった結果、配属先は私の仕事を邪魔しない(束縛しない)、私は配属先の仕事に口を出さない(批判しない)、という大人の付き合い?ができている。青年海外協力隊員の理念(道徳の教科書みたいな言い方ですね)からは離れているかもしれないが、私は配属先のためにベトナムに来たのではなく、ドンラム村の発展、日越友好のために来たのだから、こんな隊員がいてもいいだろう。

さて、およそ1年前、関係が最悪期にあったころ、調整員さん(JICA職員)から一件の電話があった。

「minamiさん、配属先のAさん(カウンターパートとされている人物)から、村人の家に食事時を狙って訪問し、ご飯をたかっているという話を配属先から聞きました。そういうことはやめてください」

・・電話を切ったとき、困惑してしまった。だってそうだろう。そうした事実はなかったからだ。そして彼女から「たかっている」という表現を使われたことに対して、深く傷ついた。「どうしてこの人は、僕から何も聞かないままに、Aさんの言うことだけを信じてすぐに反応してきたのだろう?」

そんなことを思い出したのも、きょう、村人からご馳走になったからだ。夕方、村での巡回を終え、そろそろ帰ろうとバイクを走らせていたところ、村の子ども(クイアイン、9才)に声をかけられた。

「ミナミ!今週、私は他に用事があって、日本語教室に出られないの。お願い!今夜私だけに教えて!!」

正直なところ、疲れもあったのだが、こんなまっすぐな瞳でお願いされると、一肌脱がざるを得ない。

1時間ほど、彼女のお兄さんと一緒に、みっちりと個人授業をした。

日もとっぷりと暮れ、そろそろ帰ろうと思ったころ、彼女のお母さんから、ご飯を食べていけと言われた。9歳児の母だが、まだ30歳の若さだ。お言葉に甘え、食卓に着いた。味は悪くないが、すべてにおいてお世辞にも衛生的とはいえない。1年前だったら、この場から逃げ出したくてしょうがなかっただろう。それが今は、冗談を交え、楽しく会話しながら食事ができている。もし腹を下すならば、それも運命。せいぜい1日寝込めばすむだけだ、という割り切りもできている。

疲れているのに、日本語教師でもないのに、お金をもらっているわけでもないのに・・。でもやってしまう。子どもたちのためというよりも、必要とされることが、喜んでもらえることが嬉しくて、ありがたいからやっている。

私には、特別な知識があるわけではない。「何が専門ですか」と言われて、答えに困ってしまうこともしばしばだ。それでもいま、自分で自分の仕事を、生活を、生きがいを切り開いている実感がある。30代。これまでで得た知識や経験をもとに、自分の核になるものをつくっていく。そんな時期なのだと思う。

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この笑顔を見られるから、がんばれるのです。

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食卓の様子。魚のカラアゲがおいしかった。

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