【Vol129】めぞん一刻・・響子さんの魅力

最近、夜は雨が多い。雨音をBGMにして、本(kindle)を読むのは、なかなか気分のいいものである。と思ってたら停電も頻発するので、油断はできない。

さて、めぞん一刻を読んだ。響子さんは、男にとってどうしてこんなに魅力的に映るのだろうか。

響子さんの性格をひとことで表すならば「めんどくさい」である。こんなシーンがある。五代君と三鷹さんが同時期に骨折し、入院する。看病している最中、ふとしたことがきっかけで、五代くんが響子さんを抱きしめる。それ以降、響子さんは五代くんのことを意識するのだが、それに気付いたライバルの三鷹さんも、半ば強引に響子さんを抱きしめる。そこでも響子さんはグラっときたらしく「あたしって、いいかげんな女なのかしら。もしかすると、もしかしなくても、スキンシップに弱いのよね・・」そうつぶやき、悩む。しかし三鷹さんはプレイボーイ。他の女が三鷹さんに言いよると、三鷹さんははっきり断らず、まんざらでもない様子を見せつけられる。「な、なによ。あたしがあんなに悩んだのに、こんなにいっぱい女の子ハシゴしてたなんて。やっぱり五代さんの方が・・」とくるが、五代くんも三鷹さんと同様、他の女の子とイチャイチャしてたりする。

「バカにしてるわ2人とも・・なんできっぱり断らないのよ・・。そうよ、あたしに面倒見てほしいんなら、自分の口から断るべきじゃない。いやらしいわ2人とも。女の子の顔色うかがって・・」

そして

響子さん

のひとことである。

ふむー!めんどくさい。めんどくさい女だが、そのめんどくささは感情に基づくものであり、打算から来るものではないため、男には魅力的に映るのではないか。逆に、魅力的でない女として挙げられるのが、「結婚」や「出産」という自分にとってのゴールを最優先にした上で男を探す女である。言い方を変えると、彼が好きだから付き合いたい、結婚したい、家族を作りたいではなく、結婚や出産相手としてちょうどいいからあなたを選ぶ、という逆転現象が起きている。そして男は、それを敏感に察知できるのだ。

性別問わず、相手から一方的に捨てられることを我々は恐れる。例えば「子どもを産みたい」の一点で結婚相手を探す異性と出会ったら、もし自分が子どもをつくれない体だったら捨てられてしまうのか・・私だったら、その相手との恋愛に二の足を踏んでしまう。

響子さんはどうだろう。自分の欲望ではなく、自分の感情=「あたしがあんなに悩んだのに・・」を最優先にしている。欲望と感情、これは似て非なるものである。自分の欲望は、男にも存在するので良く分かる。分かるからこそ、それを前面に出されるとちょっとした嫌悪感を抱いてしまう。でも、自分の気持ちを最優先にするという感情は、男には存在しない。男にとっては、感情は優先順位の下に来る。あえて表現するなら、論理>欲望>感情だ。感情を最優先にする心理が存在しないから、理解できずにフリーズする。フリーズを起こすと、男は戸惑い、彼女のことが気になりだす。こうなると、好きという感情が生まれるまで、そう長い時間がかからないだろう。男は人前で感情をあらわにすることを、物心つくころから恐れる。「男の子でしょ?泣いちゃダメ!」と言われたことのない男はいないだろう。だからこそ、感情を重視して動く女性を目の当たりにするとミステリアスに映り、もっと彼女のことを知りたいと思い、男は惹かれるのである。

響子さんは、同性から嫌われると聞く。でも、五代君と三鷹さんは、どちらも男性から嫌われることは少ない。目の前の女の子を断り切れずにハナの下を伸ばし、本命を怒らせるということは、多くの男がやってきたことだからだ。男に嫌われるのは、村上春樹の小説に出てくる男みたいに、バーでウイスキーを飲んで難しい顔をしていると、自然に女が寄ってきてベッドインしてしまい、それなのに大して嬉しそうにもせず、相変わらず難しい顔をしている男である。

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