【Vol141】柔軟に進めよう!配属先との関係

青年海外協力隊員にとって、出発前に意識することはそれほどないものの、実際に派遣されると大きな利害関係先となる組織、それが配属先だ。ここがアタリだと打てば響くように仕事が進み、ハズレだと配属先の愚痴ばかり言うようになる。配属先の要請に基づいて派遣されているというのが建前になっているが、実際に派遣されてみたらそのプロジェクトは実際には進んでいない、配属先に進める気もない、だから隊員の仕事が現場にない、ということも少なくない。

これは、隊員にとって酷なことだ。一大決心をして日本を飛び出してきたのに、行ってみたら仕事がないのだから。

そこであきらめてしまう隊員もいる。配属先とのやり取りに疲れ、ひたすら耐えるだけの2年間を送る隊員も少なくない。

私の配属先は、仕事を与えないという意味では、ハズレだった。観光開発という名目にもかかわらず、観光課の職員が村に顔を出すことはまったくといっていいほど、ない。英語も一切解さない(Ticket officeという単語が理解できない)。私が村に巡回に行くと、配属先がいかに仕事をせずに威張るだけなのか、愚痴を村人から聞くほどだ。最初はキツかった。

しかし私は、この配属先はアタリだと思っている。先日、活動のラストスパートに向けて関係者を交えた協議で、そう感じた。その席で私はこれまでの活動の報告、これからの活動予定を淡々と話した。そんな私の活動に対して、配属先が言うことはシンプルだった。

「ミナミはよくやってくれている。ぜひこれまでやってきた仕事を、我々に引き継いでほしい」

嬉しかった。私はこれまで、何も仕事を与えられない状況から、前任者の残した遺産を活かし、配属先やJICAの助けは借りることなく自分の持ち場を創り、これまで守ってきた。そのことを、配属先自らが認めたように感じたからだ。

私の活動方針として、自分でコントロールできない範囲の仕事は、行わないようにしている。それはすなわち、同僚と一緒に仕事をしないことを意味する。人事権も予算権も持たないボランティアが海外で仕事を行うにあたり、能力のない(みんな性格はいいのだが)同僚を頼ることほど危険なことはない(しかも相手の母国語を使って)。たまたま割り当てられてた人間関係に振り回されるために、ここまで来たわけではないだろう。与えられた人間関係が恵まれなかったら、自ら探すまでだ

「同僚に恵まれたので、いい活動ができました」という人。
「同僚に恵まれなかったので、いい活動ができませんでした」という人。
「同僚に恵まれなかったけど、いい活動ができました」という人。

あなたの2年間は、どれに当てはまりますか?

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