【Vol99】完全公開！村人の食生活はこんな感じ？
今年は暖冬だそうですが、ドンラム村も暖かい日が続いています。去年のいまごろは、寒さが一番の敵だったのに、いまは小春日和で気持ちがいい。異常気象でしょうが、日本とは違う環境で生活をする身にとってはありがたいことです。
さて、村の食事情について、書いてみます。基本的に、野菜は豊富にあります。季節によって変わりますが、タマネギ、ニンジン、トマト、ゴーヤ、ナス、大根、カブなどがあります。ただし、品種改良が進んでいないので、基本的に小さく、アクがあります。フルーツはかなり異なるのですが、野菜は似ているって面白いですね。とはいっても、村人はいわゆるベトナム料理しか食べません。日本人のように、たまにはパスタやカレーなど、日本風にアレンジされた外国料理をつくったり、外食に行くことはまずありません。ひたすら家でベトナム料理。村人の保守的な側面が垣間みえます。
肉は鳥、豚、牛、アヒルを食べますが、市場で生肉を買うのは不安で、買ったことがありません。豪快に炭火で焼く肉は買ったことがあり、おいしいです。
お米は食べますが、日本のコメとは種類が異なります。水分が多く、軽い感じ。何杯でも食べられます。都心部の大きなスーパーに行くと、ベトナムで作られたコシヒカリが売っていたりします。
つまり、その気になれば栄養補給はしやすい環境にあります。ただ、気の効いたレストランはないので、すべて自分で作る必要がある。そこで何が問題か。買い物です。なにしろ定価がない世界であり、市場に行ったら、いちいち気合いを入れて交渉しなければなりません。それがけっこう面倒くさく、週に1度くらいは自炊しますが、あとはご飯だけ炊いたり、パスタだけ茹でたりして、レトルト食品をかけてすましたりします。
ただ、それでは栄養が取れない。そこで私は、3つの防衛策をとっています。
・ゆでタマゴ
・カボス
・お茶
この3つは、日本にいるときよりも格段に多く摂取しています。栄養学的なことはわかりませんが、摂らないよりもずいぶんましでしょう。
ゆでタマゴはその日の朝に生まれたもので、新鮮です。先輩隊員のひとりは生で食べていて、村人にも驚かれていたとか。生食文化は日本だけなんですね。これだけ新鮮ならば、それもうなずけます。ちなみに私は、村出身の日本語学科専攻女子大生、アインちゃんのお母さんの茶屋で食べています。私のためにカラを剥いてくれるのですが、その理由が「ベトナム人男性はカラを自分で剥かない」からだとか。いくら自分でやると言ってもやらせてくれず、私はただ食べるだけです。ベトナム人男性よ、カラくらい自分で剥け。
余談ですが、「働いていて、自炊をしてる」というだけで、ベトナム人女性からの評価が上がります。ベトナム人男性はまず家事はしないので「働いていて、自炊もする。家事も分担」という今時の日本人男性の価値観を持っているだけで、ぜったいにモテます。日本人男性よ、ベトナム人男性が料理に目覚める前に、ベトナムに来よう笑
カボスは、ベトナム食にとって欠かせないものです。大きさはさまざまですが、何にでもかけて、それがまたよく合う。どんな辺鄙な屋台でも、高級レストランにいっても、タダでもらえます。日本に帰って一番恋しくなるのはカボスではないかと思うくらい、私もよく食べています。
お茶は、生茶クッキーにも使われている緑茶葉です。村の農村部で栽培されていて、ほぼ1年中取れます。茶葉をただ熱湯に入れるだけで沁み出すので、日本とはちょっと飲み方は違いますが、おいしいです。「飲むと体が涼しくなる」と言われます。暑い時期が長いので、必要なんですね。
皆さんも、ぜひドンラム村に来たら試してみてくださいね。
アインちゃんのお母さん。ホクホクでおいしい！
茶葉をそのまま熱湯に入れます。
自炊したカレー。豆腐を肉代わりに入れています。おいしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↓異文化適応にとって、食、気候、言語がポイントになるそうです。どれも大変ですが、自分にとってバランスの取れた適応方法を見つけられたらいいですね。たくさんの方に読んでいただけると励みになるので、ぜひクリックをお願いします。ご意見ご感想や、ドンラム村に行きたい！minamiに会いたい！という人がいたら、お気軽にletteraamoroso@hotmail.comまで。メール待ってます。
・・・・・・・・・・・
